【海外介護事情】介護施設で出会ったインパクト強な変わり者外人研修生たち!

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私が今働いているフィンランドでは、準看護師専門学校を卒業することで介護士の資格を得ることができます。

準看護師専門学校では、実際に現場で「仕事を体験して学ぶ研修」が何度かあります。私も、以前準看護師専門学校に通っている時に研修を経験しました。

そして介護士として働くようになってからも学生たちが、頻繁に私の勤め先に研修生として来るのを目にします。

研修生を見かける度に、自分にもあんな時があったなと、懐かしく感じます。

研修生の中には、「ちょっとした変わり者」がいることも少なくはありません。そんなちょっぴり変わった研修生たちを見ていると、私は普通の研修生だったかな?とふと思い返してしまいます。今回は私の出会ったフィンランドの介護施設のちょっと変わった研修生たちのエピソードをお話します。

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研修よりも食べ物が先!最強食い意地の17歳研修生!

 始めて彼女に会ったときの感想は、「とにかく大きな女の子!」

看護高校の学生であった、やや太めの彼女はまだ17歳でしたが、大柄の人はそれだけ力もあります。

介護の現場では非常に有りがたい存在。そう感じ私も、他のスタッフたちも大いに期待を抱きました。しかし、なんと彼女は研修よりも食べることしか頭になかったのです!!!

彼女は朝仕事に来れば、まず朝食のお粥の量を確認します。

利用者さんのために用意されているお粥は、配膳の度にどんどん減っていきます。

すると彼女は、なんと遅く起きて来た利用者さんのお粥の量を減らし始めたのです!

この利用者さんは小柄だから。この利用者さんは、少食だから。

そんな理由はそこにはありません。

ただ、彼女が「残ったおかゆを食べたかったから…。」

すべての利用者さんの朝食が配り終わると、私たちは片づけをしてから、自分たちもささやかな休憩を取ります。

しかし、彼女はすべての利用者さんたちにお粥を配り終えた時点で、すでに勝手に休憩に入っています。

余ったお粥は、介護施設のキッチンで一番大きなお皿にたっぷりと盛られ、彼女はそれをぺろりと平らげます。

昼食も夜ご飯も、同じように彼女は自分の分のキープの為に利用者さんの分を減らそうとします。

余ったデザートも、すべて自分にキープ。

さらに自分でも、お弁当を持ってきているので食事の量は驚くくらい大量になります。

仕事中にも、彼女は何度も突然姿を消すことがありました。

そんなとき彼女は、いつもキッチンに行っては利用者さんのコーヒーのお茶請けにと備えてあるクッキーをつまみ食いしていたのです。

勉強する意力のなさすぎる彼女の行動に、ついに現場責任者も我慢の限界を超えました。結局、現場責任者によってそして学校の先生が呼び出されました。

話し合いの結果、『ここでの研修は私に合わない。』と、彼女は研修を取りやめ去って行きました。

その後私が聞いたのは、彼女は利用者さんの部屋に置いてある利用者さんの食べ物(ちょっとしたお菓子など)まで食べていたそうです。

介護士よりも、食べ物に接する仕事についた方が向いていそうですよね…。

言葉なんて通じなくていい! コンタクト不要アフガニスタン研修生!!

アフガニスタン人の彼は、語学学校から仕事体験のため、介護施設へとやって来ました。

語学学生でも、ある程度のフィンランド語は理解できる、話せるはずです。

しかし、このアフガニスタン人学生の彼は、わざと英語しか話さないのです!

利用者さんたちは、みんな英語は分かりません。

仕事体験と共に、フィンランド語を勉強するために私たちの職場へとやって来たはずなのに。

アフガニスタン人学生の彼からは、仕事を体験したいという意思も、フィンランド語を勉強する気も何も感じられません。

始めのうちは、他の介護士さんの後を追うなど、それなりに仕事を探しているようなそぶりはありました。

しかし、そのうち何もやらなくなったアフガニスタン人学生の彼は、仕事に来ると、ただロビーのソファーに座って携帯をいじるだけになりました。

何をしているのかわからないアフガニスタン人学生に声をかける利用者さんもときどきいました。

すると、アフガニスタン人学生の彼は、携帯で遊んでいたゲームを楽しそうに利用者さんに見せながら、利用者さんに英語で話します。

英語が分からない利用者さん。ゲームにも興味のわかない利用者さん。

楽しそうなのは、ゲームについて熱く語っているアフガニスタン人学生の彼だけです。

利用者さんは、アフガニスタン人学生の彼に、『どこから来たの?』『どれくらいフィンランドに住んでいるの?』と話しかけます。

けれどアフガニスタン人学生の彼は、利用者さんの話すフィンランド語を理解する気もなく、勝手に自分が話したいことを話します。

『このゲームは楽しい!』

『この携帯は最新で、高かったんだ!』

優しい利用者さんたちは、アフガニスタン人学生の彼が言う事が理解できなくても、ニコニコ笑顔で頷いてくれます。

意思の疎通の大切な介護の現場で、全く意思が通じ合わないアフガニスタン人学生の彼と利用者さんたち。

見ているこっちは、何だかやるせなくて、もどかしい気持ちになりますが利用者さんたちは少し違ったみたいです。

何をやっているのか分からない外国人。

何を話しているのかわからない外国人。

利用者さんたちにとっては、それだけで結構な刺激になっていたようです。                              

2メートル超え大男! 優しい巨人のアフリカ人研修生!

私が初めて指導者として担当したのが、とても大きなアフリカ人黒人男性のMさんでした。

とにかく大きく、肌の色も違うMさん。

Mさんを始めて見た利用者さんたちはみんな驚きます。

しかも、認知症などの記憶障害を抱える人が多くいる介護の現場では、この驚きが毎日のように続くのです。

『あなた、大きいわね!』

『肌が黒い!』

毎日毎回、誰かしらがMさんに言います。

私は、黒人差別問題なども頭にあったので、利用者さんがMさんに対して肌の色を指摘する度に少し緊張しました。

けれど、Mさんはいつもニコニコ。全然気にしていないようでした。

利用者さんの中には、とても大きな男性だから、黒人だからと怖がったり、介護を拒否する人もいました。

騒いだり、酷い言葉をかける利用者さんもいました。

けれどMさんは、いつも笑顔を絶やしません。

『僕はこんなに大きいし、黒人だし、見た目だけで怖い印象を与えてしまうからね。だから、少しでも誤解が解けるように、笑顔は絶やさないんだ。』

Mさんはそう言っていました。

実際Mさんは、とても優しく力もあり、大胆に介護をこなしていきました。

天井に止まっていたハエを素手で捕まえ外に逃がしたり、二人係りで介護していたおばあちゃんを、軽々とお姫様抱っこしたり、Mさんの背が高いからこそできる、私たちでは到底マネのできないその行動。

いつしか、私たち介護士の中にも、利用者さんの中でもMさんを中心に笑顔が絶えなくなっていました。

Mさんの優しさと笑顔に、肌の色など関係なく、私たちは仲間としてMさんを受け入れ、利用者さんたちからも信頼されるようになりました。

見た目なんて関係ない。大切なのはお互いを思いやる心。

そして、笑顔を絶やさないこと。

私たちはみんな、Mさんに教えてもらいました。

戦地から避難してきた愛情あふれるアフガニスタン人準看護師学生 

いろいろな理由があってフィンランドに移民してきた人たちがいます。

戦地から安全な地を求め、逃げて来た人たちも少なくありません。

語学学校で同じクラスだったアフガニスタン人女性のBさんもまた、戦地から逃れフィンランドへ避難してきた1人です。

Bさんと私は、語学学校卒業後は疎遠になっていましたが、準看護師専門学校で偶然の再会を果たしました。

彼女は以前、こんなことを言っていました。

『私の国ではたくさん人が亡くなっているから。だから私は人を助ける方法をここ〈フィンランド〉で学びたい。』

現に彼女は祖国で、たくさんの人の死を経験していました。

自分のおかげで助かった命があることも、経験を通して感じています。

病院もない、医者もいない祖国で、村人の出産に立ち会ったこともあるそうです。

人の生死を経験しているからこそ、Bさんの優しさは本物であり、無償の愛情を誰にでも注ぐことができるのです。

Bさんの顔には、戦争により受けた傷が残っていました。

辛い思い、悲しい思いをして来たのに、その思い出から逃げることなく、誰かを救いたいという気持ち。

私は、尊敬すべきものだと感じました。

Bさんは語学学校卒業の後、老人介護施設のヘルパーとして働いていましたが、もっとできることを増やしたい。

もっと勉強したいと、準看護師専門学校を受験していました。

彼女が準看護師専門学校に合格し入学した年、私は準看護師専門学校を卒業しました。

彼女なら、きっと素晴らしい準看護師、介護士になれると私は確信を持っていました。

私の想像通りBさんは、準看護師専門学校の研修中にお世話になっていた老人介護施設にスカウトされ、卒業を待たずしてすでに介護士として働きながら準看護学校学生としても頑張っています。

様々な事情を抱えて異国で働く外人たち

介護を学ぶ人たちは、例外もあれば変わり者もいます。

けれど、みんな一生懸命。みんな人が大好きなのです。

そして老人たちもまた、その優しさでみんな受け入れてくれます。

外国人でも、肌の色が違っても。

差別無く評価してくれるのは、フィンランドの文化なのかもしれませんね。

この記事を書いたのは:姫岡 凜(ひめおか りん)

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