認知症に効果的な介護レクをグループホームの職員が教えます

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日本の高齢者介護を語る際に、認知症の方の介護は今や、避けては通れない状態です。

それは今後、5人に1人は認知症を発症することが予測されているからです。

だからこそ出来るだけ早く、認知症の介護についていろいろなことを知っておくことが重要だといわれています。

気を付けたいことは、介護とは医療のように病気の治療が目的ではありません。

そのため、何かを管理するとか、職員側が主体となって何かを行うような介護を避けることです。

(介護×医療のストロークでは、実際にそのお仕事についている現場の職員や業界経験のある方に、記事を書いてもらっています。)

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また、介護は生活と密着します。

そのため高齢者が「楽しめる」ということも重要な要素の一つです。

その点、レクリエーションというものは非常に大切になります。

しかも認知症の方の場合、脳の器質的な障害によって記憶する力が失われたりしています。

全員が楽しめると思って行った介護レクリエーション(介護レク)が、認知症の方にとっては苦痛となることもあるのです。

苦痛に感じることもある

例えば、伝言ゲームやルールを覚えなければならないゲームなど。

さらに言うなら、認知症の症状は人それぞれです。

つまり、あるおじいちゃんにとっては楽しめる介護レクも、別のおばあちゃんには苦痛…ということがありえるのです。

そのため、介護レクを選ぶ際にも注意が必要です。

では、どのようなものを選べばよいのでしょうか。

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認知症の特性を知って選ぶ“残っている機能、能力、可能性”

前述したように認知症は、脳の器質的な障害によって生じます。

つまり“覚えられない”という症状を訓練によって回復させようと思っても、脳の機能が働かなくなっていますから、無駄な努力なのです。

ということは認知症の方の場合、残されている機能(能力)を活かせる介護レクを選ぶ、ということが大前提となります。

認知症の方の場合、残されている能力は、その方が人間らしく生活するための可能性の発掘へと直結します。

介護レクを行うことで、尊厳ある人間としての生活を支えることにつながるのです。

認知症の特性を知って選ぶ“こころで感じる感情は豊か”

認知症という病気は、よく誤解されがちです。例えば、

・“こころ”の病気

・(だから)喜怒哀楽を感じない

・周りは大変だけど本人はいろいろ分からなくなっているから幸せ

などなど…。

とんでもありません。

最近の認知症研究で分かっていることは真逆で、

・認知症は“脳”の病気

・(だから)記憶はできなくても“こころ”で感じる感情は豊かに残っている

・周りの変化に対応できないため、本人が一番つらい

となります。

特性を理解して介護レクを行うことで、こころから楽しんでもらうことができるのです。

認知症の特性を知って選ぶ“5つの心理的ニード”

認知症介護実践者研修を受講された方ならご存知かと思いますが、認知症の方が求めている心理的な要素として、次の5つが挙げられます。

・くつろぎ(なぐさめ)・むすびつき(愛着・こだわり)

・共にあること(所属・愛情の欲求)

・たずさわること(役割・感謝)

・自分らしさ

 

これらの要素が介護レクにどう関係するのかというと、次のとおりです。

・介護レクを楽しむことで気分転換することができる。また失敗しても温かい声を掛けられることで慰めを得られる。

・誰かと一緒に介護レクを行うことで、他の人のぬくもりを感じることができる。また慣れ親しんだ動作が出せるレクなら、愛着を感じることができる。

・チームの一員として介護レクを行えば、自分は一人ではなく、自分の居場所だと感じることができる。

・介護レクで行った行為から、チームの一員としての自分の役割を感じられ、周りから感謝されることが生きがいとなる。

・介護レクを行い喜びを感じることで、今まで生きてきた自分を肯定してもらえていると感じ、自分らしく生きている実感がわく。

 

いかがでしょうか。

わたしたちが当たり前に感じることができる活動が、認知症の方にとっては本当に大切な生活の一部となるのです。

これらの条件を満たす介護レクを選べば良いのです。

認知症に効果的な介護レクの具体例“ボール遊び”

簡単な遊び

例えば、ボール遊びがあります。

難しいルールは必要ありません。

●数人でグループを作り、椅子を円形に並べて座ってもらいます。

●時間を決めて行うルールは一つ、隣の人にボールを渡すだけ。

●制限時間が来た時にボールを持っていた人と、その回数をチェックしておきます。

●何回か行い、チェックが少ない人が勝ち、というものです。

一つのグループの人数は、5~7人ぐらいがよいでしょう。

多数だと、自分からボールが離れている間に「今、何をしているのか」が分からなくなってしまいます。

次にボールが回ってきた時、困ってしまうかもしれません。

また紅白のチームに分かれてもらい、紅・白・紅・白…と順番に座ってもらいます。

BGMで童謡や演歌を流しておき、音楽を途中で止めた時にボールを持っていない色のチームに得点が入る、というようにしても面白いかもしれません。

この介護レクでは、チームの一員ということで

「所属(共にあること)」、「役割(たずさわり)」、「むすびつき」の感情を満たせます。

さらに失敗してもみんなで「ドンマイ!」と声を掛けられることでなぐさめを得られます。

また、ボールを隣の人に渡す「横」の動作というのは、高齢になればなるほど日常生活の中ではあまり使いません。

身体的にも良い動きとなる介護レクの種類です。

認知症に効果的な介護レクの具体例“工作”

工作もおすすめ

次にご紹介したいのは「工作」です。

工作といっても難しいことは必要ありません。

また、なにかしらの作品を作らなくても、指先や手先を使うことならなんでもOKです。

女性であればお手玉作りやちぎり絵、絵手紙もいいですね!

男性なら紙鉄砲や、年齢によってはプラモデルやパズルでもよいでしょう。

パソコンも、良い介護レクの一つです。

このレクのポイントは、出来上がったものを飾っておけるということ。

それを見てほめたり、次は何を作ろうかと皆で話をしたりすることで「むすびつき」「自分らしさ」、そして「たずさわり」の感情を満たせます。

パソコンで作成した文字や文章、イラストもプリントアウトすることで同じ効果がえられるでしょう。

新聞紙やチラシでゴミ袋を折り、近隣の介護施設へ配っているグループホームもあります。

これは非常に大きな達成感(たずさわり・役割)得られます。

一般的にも、指先を動かすことは脳の活性化につながる、といわれています。

といっても認知症の介護レクの場合、脳を活性化するよりも心理的ニードを満たすことを目的と考えましょう。

認知症に効果的な介護レクを考える時には、目的を忘れないこと

目的を忘れない

介護施設のレクリエーション担当者は、介護レクの内容を考えることがストレスとなる場合があります。

それは「カタチに捕らわれているから」かもしれません。

予算も、時間も考えなければなりませんが、認知症に効果的な介護レクは、形式に捕らわれません。

要は、5つの心理ニードのどれかを満たす内容であること。

これだけです。

そして最後に、認知症だけではなくすべての介護レクにおいて最も重要なことは、レクを主導している職員が、利用者と一緒に行えることを楽しむこと。

これらのコツを忘れずに、認知症の方の生活を支えるための介護レクを編み出していってくださいね。

この記事を書いたのは:神奈川県:Nさん 30代後半男性介護福祉士(グループホーム勤務)

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